耳は丸いのがいい 感想
昨日、早稲田大学の演劇サークル「劇団森」(もりでなく、しん、と読む)の
本公園に行って来ました。
まあ、学生演劇ですので
後輩が見に来いというのでイヤイヤ観に行っただけで
全く期待していなかったのですが。
めちゃくちゃ面白かったんですね、これが。
ストーリーはね、なんというか書くの大変なんで、細かいことは注に纏めますけども
アキバ系オタク大活躍でキャッツアイやコスモス族入り乱れての大エンターテイメントでした。*1
オタクたちのコンピュータ上の冒険を殺陣や歌で表わす方法は独創的で、
ストーリーの流れ自体はバカバカしくて王道。
展開がややこしくなってくると、「解説のお姉さん」なんてのが出てきて
これがまたいい味を出している。
随所の小ネタもなかなか笑えたし、大袈裟というかむしろ投げやりな演出も良し。
セイジ君が「しゃきーん」とか口で言いいながら剣を振るうと、
黒子が東京タワーの絵を持ってきて、それが真っ二つに切断される、とかね。
うまいこと客を楽しませてるなぁ、と思いました。
学生らしい元気の良さをいい方向に働かせられる、いい脚本でしたね。
なかなか学生演劇も捨てたもんじゃないようです。
ちなみに劇団森のサイトは こちら ですが
劇団森はあくまで大学のサークルなんで、脚本さんにしろ演出さんにしろ、超たくさんいます。
9割くらいは夢見がちなただの学生です。
「劇団森」って面白いのかー、と思って観に行くと後悔するかもしれませんので、お気をつけて。
まあ10回くらい観に行けば、一つくらい面白いのがあるかもしれません。
*1:まず、いくつかの話が平行してあって、それぞれが関係あるようでそんなに関係してないという構成になってました。メインストーリーはオタクの話。二人のネットで出会ったオタクが、夜な夜な相談しながら理想のアイドルを作りあげるのですけれど、それにどっかの企業が目をつけて、買収しちゃうわけですね。買収後そのアイドルは大人気になってアニメとかもうすごいんですけど、そのうち落ち目になって、エロアニメとかに出るようになっちゃうと。で、後悔した二人のオタクは買収した企業のコンピュータにハッキングをかけるのだけど、ハッキングするさまの描き方がたまらない。大砲でファイヤーウォールをぶっ壊したり、マウスを片手に、もう一方の手には刀を持って、コンピュータのパトロールをばったばったと切り倒していく大活劇。最後には全国のオタク達の力で、コンピュータをぶっ倒します。
その合間にはキャッツアイを目指して修行する三人娘や、モスラ亡き後のコスモス姉妹などなども、微妙にからまりながらドラマを展開してました。その辺まで説明するのは無理。